映画『Mr.タスク』あらすじ・みどころ セイウチ人間の誕生を描く異色作

制作年2014年
制作国アメリカ
監督ケヴィン・スミス
主な出演者 マイケル・パークス
ジャスティン・ロング
ハーレイ・ジョエル・オスメント
ジョニー・デップ
上映時間102分
総合評価6/10

1.作品概要

『ムカデ人間』(2010)や『武器人間』(2013)など、様々な”人体改造”をテーマにした作品が制作されていますが、本作は「人間×セイウチ」という実に興味をそそるコラボレーションが描かれています。

監督は『クラークス』(1994)や『チェイシング・エイミー』(1997)などの作品で有名なケヴィン・スミスが務めています。

因みに彼の娘であるハーレイ・クイン・スミスがコンビニ店員役で出演しています。

2.あらすじ

インターネットのポッドキャスト番組を運営するウォレスは、面白人間を見つけては番組で笑い者にしていた。そんなある日、面白ネタを求めてカナダを訪れたところ、取材予定の少年が自殺するという不測の事態に。新しいネタを必死で探していたところ、面白い話ができるという元航海士のチラシを発見。喜び勇んで男の家に向かったウォレスは、セイウチに異常な執着を持つ老人ハワードに睡眠薬入りの紅茶を飲まされてしまう。

Mr.タスク||洋画専門チャンネル ザ・シネマ (thecinema.jp)

3.登場人物/キャスト

ウォレス・ブライトン/ジャスティン・ロング

Tusk | Official Trailer HD | A24 – YouTube

面白人間を嘲笑する内容のポッドキャスト番組「ナッシー・パーティー」を運営するLA在住の男。

映画『キル・ビル』のマネをしていて刀で足を切断した少年を取材しようとカナダを訪れるが、取材目的の少年が自殺したという事実を知る。

意気消沈したウォレスはバーのトイレのチラシで”奇妙な体験”を語る老人の存在を知る。

手ぶらで帰るわけには行かない彼は番組のネタを収集するために老人を訪ねるのだが…

演じたのは『ダイ・ハード4.0』(2007)のハッカー役や『そんな彼なら捨てちゃえば?』(2009)への出演で有名なジャスティン・ロング


テディ・クラフト/ハーレイ・ジョエル・オスメント

Tusk | Official Trailer HD | A24 – YouTube

ウォレスとポッドキャスト番組を運営する人物で非常に仲が良い。

彼がカナダに取材に行った際は留守番をしていた。

ハーレイ・ジョエル・オスメント『シックス・センス』(1999)や『A.I.』(2001)などで一世を風靡した子役であるが、現在でも精力的に作品に出演している。


アリー・レオン/ジェネシス・ロドリゲス

Tusk (2014) (imdb.com)

ウォレスと交際している女性。

『キル・ビル』の真似事で足を切断した少年への取材に対しては倫理的な観点から反対をする等、常識的な性格である。

ポッドキャスト番組をきっかけに性格が変わってしまったウォレスを心配している。


ハワード・ハウ/マイケル・パークス

Tusk | Official Trailer HD | A24 – YouTube

ウォレスが番組のネタを仕入れるべく尋ねた老人。

話が上手く、ヘミングウェイと知り合いである話や壮絶な漂流経験などといった豊富な経験を基にした話にウォレスは次第に興味を惹かれていった。

しかし彼の正体はセイウチに異常な執着を持つシリアルキラーであり、ウォレスをセイウチに改造しようと紅茶に睡眠薬を盛り、彼の自由を奪った挙句に監禁するのであった。

演じたマイケル・パークス はチャック・ノリス主演の『ザ・ヒットマン/危険な標的』(1991)や『キル・ビル』シリーズ、『アルゴ』(2012)などに出演している。


ギー・ラポワンテ/ジョニー・デップ

Tusk (2014) (imdb.com)

元警察官の私立探偵。

ウォレス捜索のためカナダを訪れたアリーとテディに協力する事になる。

今回の失踪事件は以前から自分が追っているシリアルキラーの仕業だと確信している。

風変わりで酔いどれ風だが、ウォレス捜索のため核心的な推理を行うなど、腕は立つようだ。

特殊メイクのため分り辛いが、超大物俳優のジョニー・デップが演じている。

4.『Mr.タスク』の見どころ

・老人ハワード・ハウの狂気

豊富な経験と機知に富むストーリーを語るハワード・ハウ。

そんな彼の話に海難事故で漂流した際にセイウチに助けられたというものがありました。

孤児出身で過酷な虐待を受けていた彼は「この経験で生まれて初めて友情や愛情をセイウチに対して感じた」と語り、セイウチに対し異常な執着を持つようになります。

結果、彼は「人間をセイウチに変えたい」と思うようになり、何人もの人間をセイウチに改造し殺害するシリアルキラーとなったのでした。

Tusk (2014) (imdb.com)

・セイウチ人間の作り方

人間をセイウチに改造する手順は残酷極まりないものです。

  1. 両足の膝から下を切断する
  2. 腕は胴体に縫い付ける
  3. 舌を抜く
  4. 上唇に牙(切断した脚の骨を削ったもの)を装着
  5. 人間の皮膚で造った”セイウチスーツ”を装着
Tusk (2014) (imdb.com)

手順に沿い、ウォレスを「セイウチ人間」に改造したハワードは、特設のプールでウォレスを本物のセイウチにするべく”泳ぎ”の指導をします。

プールの底で同じように「セイウチ」に改造された人間の亡骸を見つけて叫び声をあげるウォレスですが、舌を抜かれた彼の悲鳴はセイウチの鳴き声にそっくりなのでした。

・ジョニー・デップの娘、リリー=ローズ・デップが出演

実は本作にはジョニー・デップの娘であるリリー=ローズ・デップ(右)がコンビニ店員役で出演しています。(左は監督のケヴィン・スミスの娘であるハーレイ・クイン・スミス

Tusk | Official Trailer HD | A24 – YouTube

作中ではメインの役どころではありませんが、2016年には本作の彼女たちに焦点を当てたスピンオフ作品『コンビニ・ウォーズ バイトJK VS ミニナチ軍団』が公開されています。

ジョニー・デップとヴァネッサ・パラディの娘であるリリー=ローズ・デップ。

今後はどのような世界で活躍していくのか期待したいですね。

5.感想

これはコメディ映画として鑑賞するべきなのでしょうか。笑

比較的グロ描写が少ない事もあり、『ムカデ人間』や『武器人間』を観た時のような「後味の悪さ」はなく、割と楽しめました。セイウチ人間の造形にはただ唖然とさせられましたが…

「漂流中、生きるためにセイウチを食べた事」に対する罪滅ぼしなのか、ハワード自身がセイウチに扮し、セイウチ人間となったウォレスを「今度こそは君が勝てるかも」と鼓舞しながら決闘をするシーンは前衛的でした。怒り狂うウォレスに牙で刺されて絶命するハワードの満足げな表情はしばらく頭から離れませんでした。

時は流れ―。

人間に戻る事が出来なかったウォレスは、辺ぴな”動物保護施設”に「セイウチ」として寄贈されます。そんな彼をアリーとテディが哀しい表情で見つめています。テディがサバの差し入れを投げ入れるとそれを生のまま貪り喰うウォレス。

彼は「セイウチ」としてこれからも生きていくのですが、アリーが「愛してるわ」と呟くと、そっと涙を流すのでした。

セイウチの姿となってもなお残っている人間としての感情。

なんだか胸が締め付けられるラストシーンでした。(制作側は思いっきりふざけてますが 笑)

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