あらすじ・感想 韓国映画『ハウスメイド』エロいの?怖いの?

制昨年     2010年         
制作国韓国
監督イム・サンス
主な出演者チョン・ドヨン
イ・ジョンジェ
ユン・ヨジョン
上映時間107分
総合評価6/10

1960年の『下女』のリメイク作品

本作は1960年の韓国映画の名作『下女』のリメイク作品です。

『下女』は韓国映画史上非常に意義がある作品であり、ポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』(2019)にも多大なる影響を与えている作品です。

今は亡き韓国映画界屈指の怪物監督キム・ギヨンが1960年に放ち、韓国映画オールタイム・ベストのアンケートで堂々第1位にも選出された、彼の代表作にして最高傑作。

下女 | 映画 | WOWOWオンライン

監督・キャスト

チョン・ドヨン(ウニ役)

韓国の演技派女優。

代表作に『スキャンダル』(2003)、『シークレット・サンシャイン』(2007)、『マルティニークからの祈り』(2014)がある。

『シークレット・サンシャイン』(2007)では第60回カンヌ国際映画祭女優賞を受賞した。

2021年2月に公開された日本人作家曽根圭介の同名小説を原作とする『藁にもすがる獣たち』に出演している。

Hanyo (2010) (imdb.com)

本作ではフン邸でメイドとして働くこととなったウニを演じている。

主人のフンと肉体関係を持つ事で不幸の一途を辿る事になる。

イ・ジョンジェ(フン役)

代表作に『黒水仙』(2002)、キアヌ・リーブスサンドラ・ブロック主演でリメイクされた韓国映画『イルマーレ』『新しき世界』(2013)がある。

Hanyo (2010) (imdb.com)

作中では大金持ちの紳士フンを演じる。

メイドのウニと肉体関係を持つ。

ユン・ヨジョン(ビョンシク役)

国内でテレビドラマや映画に多く出演するベテラン女優。

2021年公開の話題作『藁にもすがる獣たち』『ミナリ』にも出演している。

Hanyo (2010) (imdb.com)

フン邸に長く仕えるベテランのメイド。

ウニに対しては冷たく接するが根は優しい。フン家への忠誠心と良心の狭間で葛藤する。

あらすじ ※ネタバレあり

大富豪宅にメイドとして就職

飲食店で働き、女友達と同居しているウニ(チョン・ドヨン)は裕福でない暮らしを送っていました。

そんなウニですが、メイドとしてフンイ・ジョンジェ)という大富豪の家に住み込みで働くことになります。

豪邸には主人のフンの他、双子を妊娠中の若き妻ヘラと幼い娘のナミが住んでおり、ビョンシクユン・ヨジョン)というベテランのメイドが昔から仕えていました。

一人娘のナミにも好かれたウニは一家の信頼を得て順調に仕事をこなしていました。

ある日、帰宅した主人のフンはバスタブを掃除するウニと出くわします。

スカートから覗く生足を見たフンはムラムラ。彼女を”性の対象”として認識するようになります。

Hanyo (2010) (imdb.com)

そしてフンはベッドで休むウニの部屋を訪れ、彼女の身体を弄びます。

戸惑いながらも彼を拒絶しないウニは我慢ができずフンの股間にむしゃぶりつくように顔をうずめます。

この日からフンと肉体関係を持つようになったウニは背徳の快楽に堕ちていくのでした。

主人との情事と露見

この秘密の情事を唯一知っていたベテランメイドのビョンシクは、入浴中のウニの乳房が張っている事に気づきます。

ウニに恋人がいない事を聞いたビョンシクは彼女が主人の子どもを妊娠している事を確信し、ヘラの母親にその事を告げ口します。

そしてヘラの母はウニを中絶させようと事故に見せかけシャンデリアの掃除をしているウニを2階の高さから転落させます。

その様子を目撃したヘラはウニを心配しますが、ヘラの母はフンが彼女と肉体関係にあり、彼の子どもを妊娠している真実を告げます。

怒りに湧くヘラは母親と結託し、ウニを中絶させようと目論むのでした。

Hanyo (2010) (imdb.com)

そしてこの事故で入院したウニ自身も検査により自分が妊娠している事に気づきます。

そしてフン邸に戻ったウニは仕事を辞める旨をヘラに告げますが、夫との肉体関係や妊娠の事を引き合いに出され、平手打ちを喰らい罵詈雑言を浴びます。

ひざまずき謝罪をするウニに、ヘラの母は1億ウォン(2021年3月レートで約950万円)の小切手を渡し、フンの子どもを中絶するよう命令します。

しかしヘラは、「子ども好きのウニが中絶などするはずがない」と考え、彼女の飲む漢方薬に何らかの薬物を混入するのでした。

ヘラとその母による粛清

一連の出来事で憔悴するウニのもとをナミが訪れ、「可哀そう」と彼女を慰めます。

ナミの純粋さに触れ、「彼女のような優しい子どもを産みたい」とフンの子どもを出産をすること決心をします。

そんな折、妊娠中であったヘラが病院で双子を出産します。

ヘラを病院に残し一人帰宅したフンは、ウニが夫妻用のバスタブに一人浸かっているのを見つけます。そこでウニから自分の子を妊娠している事、ヘラや母親にそのことがバレている事を告白します。

事実に動揺するフンでしたが、ウニに子どもを産むように伝えます。安堵するウニでしたが、彼女は薬物の影響で突如苦しみ始めます。

ヘラに混入された薬物は中絶を促す作用があるもであり、彼女はバスタブの中でひどい出血に見舞われ、病院に運ばれます。

筋書き通りヘラの母の知り合いがいる病院に運ばれたウニはそこで無意識の内に中絶手術を受けさせられるのでした。

ビョンシクはこの様子を手術室の外で見ており(ヘラの母に告げ口をした自責の念もあり)涙を流します。

子ども中絶させる目的が達成された事で、ウニはとうとう一家を追放させられます。

悲惨なラストへ

一家を追放されたウニは入院先の病院でビョンシクに「一家に復讐をする」と告げます。

そしてビョンシクの手引きでフン邸に侵入したウニはヘラの双子の子どもを抱きかかえます。

それを発見し狼狽するフンに子どもを返し、豪邸の中を徘徊するウニ。

ウニを追い出すようビョンシクに指示する一家ですが、ビョンシクは「この家のメイドを今日限りでやめる」と告げ、指示を拒否します。

ビョンシクは、吹き抜けの2階に不気味に佇むウニに「一緒に帰ろう」と語りかけますが、シャンデリアにかけたロープを首に巻いた彼女はそこから飛び降ります。

死にきれず宙づりになり一家の前で悶え苦しむウニ。

やがてウニの身体に暖炉の火が移り、彼女は断末魔をあげながら絶命します。

時が経ち、別邸に引っ越したフン達がナミの誕生日を盛大に祝う場面で物語の幕が閉じます。

何事もなかったかのように振舞う一家の中でナミだけが意味深に空を見上げるのでした。

感想 前半はエロいぜ!だったが…

パッケージから漂うエロスに惹かれ鑑賞しましたが、前半のエロさは想像以上でした。

あからさまな性描写ではなく、若奥様をウニが浴槽で世話する構図や、タイトスカートで風呂掃除といった”フェチズム”に働きかけるよう描写はexcellentです。

又、主演のチョン・ドヨンの美人か美人でないのか、いや美人だよなの絶妙感が良かったです。(あと韓国映画のベッドシーンは気合が入ってますね)

但し、後半はドロドロしてくるためエロスを感じなくなり、ラストシーンでムラムラは消え失せます。

監督のイム・サムス「現代韓国の階級問題を正面から描きたかった」と語っている等、1%の超富裕層と貧困層の格差が顕著な韓国社会への問題提起が含まれている見応えある作品です。

うん。エロ目的で観ちゃダメ!

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