あらすじ・解説『ダークナイト・ライジング』

制昨年2012年
制作国アメリカ
監督クリストファー・ノーラン
主な出演者  クリスチャン・ベイル
ゲイリー・オールドマン
トム・ハーディー
ジョゼフ・ゴードン=レヴィット
アン・ハサウェイ
モーガン・フリーマン
マイケル・ケイン
上映時間164分
総合評価9/10

作品概要

クリストファー・ノーラン監督による「ダークナイトトリロジー」の3作目であり最終章。

前作、『ダークナイト』(2008)で描かれたハービー・デント検事の死から8年。

デントの罪を被りバットマンはゴッサムシティから姿を消した。

デント法により犯罪は根絶され、平和を謳歌する街であったが、傭兵を率いるベインという新たな脅威が出現する。

キャスト

ブルース・ウェイン/バットマン(クリスチャン・ベイル)

Dâku naito raijingu (2012) (imdb.com)

引き続きブルース・ウェイン/バットマン役はクリスチャン・ベイルが務める。


セリーナ・カイル/キャットウーマン(アン・ハサウェイ)

Dâku naito raijingu (2012) (imdb.com)

泥棒猫セリーナ・カイル/キャットウーマン『プラダを着た悪魔』(2006)や『レ・ミゼラブル』(2012)で知られるアン・ハサウェイが演じた。


ジョン・ブレイク(ジョゼフ・ゴードン=レヴィット)

Dâku naito raijingu (2012) (imdb.com)

警察官のジョン・ブレイクを『(500)日のサマー』(2009)や『インセプション』(2010)、『スノーデン』(2016)への出演で知られるジョゼフ・ゴードン=レヴィットが演じた。

ゴッサム市警であったが、その正義感と熱血ぶりがゴードン市警本部長に認められ刑事に昇格する。


ベイン(トム・ハーディ)

Dâku naito raijingu (2012) (imdb.com)

本作のヴィラン、ベイン『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(2015)や『ヴェノム』(2018)で知られるトム・ハーディが演じた。


あらすじ

ジョーカー逮捕から8年。デントの罪をかぶり追われる身となったバットマンは引退。ブルース・ウェインもウェイン産業の仕事から身を引き、屋敷内で隠遁生活を送っていました。

市警本部長までになったゴードンは、街に平和をもたらした英雄ハービー・デントについてスピーチを行うためメディアの前に立っていました。

「英雄はバットマンであり、デントは自分の子に銃を向けた悪党だ」

そう語るべきか葛藤したゴードンは真実を綴った原稿をそっと胸ポケットにしまい込むのでした。


平和が訪れたゴッサムシティですが、街の転覆を企てるベイン(トム・ハーディー)という男が台頭し、市民を傭兵化している不穏な動きが起こっていました。

そんな中、ウェイン産業に乗っ取りを企む役員のジョン・タゲット(ベン・メンデルソーン)は、泥棒のセリーナ・カイル(アン・ハサウェイ)を雇い、ウェイン邸にメイドとして潜入させブルースの指紋を奪います。

セリーナは自分の犯罪歴を消すためタゲットに協力していましたが、ベインとつながっているタゲットは彼女を裏切り、傭兵に彼女を襲わせます。

セリーナはゴッサム市警に通報し、傭兵と警察との戦闘に乗じてその場から逃げ出す事に成功します。

戦闘の末、傭兵たちのアジトである地下に潜入したゴードン市警本部長ですが、そこで捕らわれてしまいます。

そして傭兵の統率者ベインにハービー・デントの真実が記された原稿を奪われてしまいます。

何とか隙を見て下水道から脱出する事ができたゴードンですが、重傷を負いしばらくの入院生活を余儀なくされます。

Dâku naito raijingu (2012) (imdb.com)

ゴードン市警本部長を救ったジョン・ブレイク(ジョゼフ・ゴードン=レヴィット)に街の状況を聞いたブルース・ウェインは再びバットマンとして戦う事を決意します。

しかし、ブルースの身を案ずる執事のアルフレッド(マイケル・ケイン)は彼のバットマン復帰に猛反対します。

「もうバットマンに戻ってほしくない、愛する人と幸せそうに食事をし、普通に暮らすブルース様をいつも願っていた」と言います。そしてアルフレッドは主人に反発した私は屋敷を去ると言い残し、ブルースの元を去ってしまうのでした。


この頃ベインはウェイン産業の原子炉をメルトダウンさせ、ゴッサムシティを破壊しようと計画していました。そこで証券取引所を襲った際、ブルースの指紋を悪用し計画の邪魔になるであろう会長である彼を破産に追い込みました。

Dâku naito raijingu (2012) (imdb.com)

ウェインは原子炉の悪用を危惧し、会長職を役員のミランダ・テイト(マリオン・コティヤール)に引き継ぎ、原子炉の安全確保に努めました。

その後、ベインはセリーナを利用し、バットマンを自身の隠れ家に誘い込み、肉体的に打ちのめした挙句、国外の地下牢獄施設”奈落”に幽閉します。

バットマン(ブルース・ウェイン)が幽閉され英雄が不在となった街で、ベインはプラスチック爆弾を用いて街を爆破、ゴッサム市警全員を地下に閉じ込めます。

そしてゴードンから奪った”ハービー・デントの真実”を世間に暴露し、貧困層の怒りを誘発し市民を扇動。そしてデント法により逮捕された囚人を解放し自らの仲間にします。

更に原子炉を中性爆弾に変換させ、いつでもゴッサムシティを爆破できるようにしました。

このようにして、ゴッサムシティは外界から隔絶され、ベインが支配する無政府状態となったのでした。


“奈落”に落ちたブルースは地上の惨劇をテレビで見せつけられます。街を救うため、彼はこの地下深くの”奈落”を脱出する事を決意します。

しかし、この深い地下からの脱出に成功した者は今までたったの1人しかいませんでした。

Dâku naito raijingu (2012) (imdb.com)

トレーニングを重ね、脱出に挑み続けたブルースは数か月後、何とか”奈落”を脱出。

ゴッサムシティに帰還する事が出来ました。


街に戻ったブルースはゴードン市警本部長やジョン・ブレイク。そして自らを騙したセリーナ・カイルに協力を仰ぎ、爆弾を解除しようとします。

セリーナにバットポットを与えるブルースですが、彼女は協力せず逃げる事を示唆し走り去ります。

Dâku naito raijingu (2012) (imdb.com)

バットマンが警官隊を地下から救出した事で、「警察 対 市民傭兵」、「バットマン 対 ベイン」という大規模な戦闘が繰り広げられます。

Dâku naito raijingu (2012) (imdb.com)

何とかベインを追い詰めたバットマンでしたが、そこにブルースが信用していたミランダ・テイトが忍び寄り、バットマンの脇腹をナイフで刺します。

ミランダこそゴッサムシティ破壊を首謀する黒幕であり、その正体は『バットマンビギンズ』でゴッサムシティを破壊しようとしたラーズ・アル・グールの遺児タリア・アル・グールだったのです。

致命傷を負い、ベインにとどめを刺されそうになるバットマンでしたが、そこにバットポットに跨るセリーナが駆けつけ、ブラスト砲でベインを射殺します。

中性爆弾を爆発させようとタリアは爆弾と共に逃亡を図りますが、バットマンの猛追に遭い、クラッシュを起こし死亡。

しかし爆弾を止める術はなく、バットマンは戦闘機のバットを操縦し、沖に爆弾を運び爆弾と共に自爆する事でゴッサムシティを救ったのでした。

Dâku naito raijingu (2012) (imdb.com)

市は街を救ったバットマンの銅像が建てました。

ここにデントに代わるゴッサムシティの英雄が確立されたのです。


ブルースの葬儀でアルフレッドは「お守りする事ができなかった」と涙します。

時が経ち、休暇でフィレンツェを訪れたアルフレッドは妻になったセリーナと食事をするブルースを目撃します。どうやら彼は生きていたようです。

アルフレッドはブルースに声をかける事はありませんでしたが、幸福と安堵の表情を浮かべるのでした。

ベインとタニアの関係性を解説

ベインについて解説

Dâku naito raijingu (2012) (imdb.com)

本作のヴィランであるベインについて解説します。

アニメではヴェノム(毒)を服用する事で強靭な肉体となるという設定であり、映画『バットマン & ロビン Mr.フリーズの逆襲』(1997)でもその設定は引き継がれてました。

『バットマン & ロビン Mr.フリーズの逆襲』ではユマ・サーマン演じるポイズン・アイビーに仕える筋肉バカでしたが、本作『ダークナイト ライジング』では知性を兼ね備えた屈強な男として描かれており、市民を洗脳するカリスマ性も持ち合わせてます。

ラーズ・アル・グールからの破門を受けていますが、元々は”影の同盟”に所属していたようで、ブルース・ウェインと同じ師を持つ人物と言えます。

ブルースは当初、ベインをラーズ・アル・グールの息子であると考えましたが、ウェイン産業の役員でもあるミランダこそがラーズの娘、タリア・アル・グールなのでした。

タリアについて解説

若きラーズは将軍の娘と恋に落ちます。これを知った将軍はラーズを”奈落”に落とそうとしますが、娘が彼の許しを必死に請い、ラーズの刑は「追放」となります。

ラーズは彼女が自分を庇ってくれた事には気づいていましたが、彼女が自分の代わりに”奈落”に落ちていた事は知りませんでした。

将軍の娘はそこでラーズとの子どもであるタリアを出産しますが、性に飢えた男たちに襲われ死亡します。

“奈落”でひとりになった幼きタリアを守り、庇い続けた男こそがベインだったのです。

ベインの身に着けるマスクは彼女を庇い負傷した傷の慢性的な痛みを和らげるため鎮痛剤の吸引機の役割を担っていたのです。

そして、奈落からの唯一の脱出者であるタリアは、父ラーズの意思を引き継ぎ、ゴッサムシティの破壊を目指しウェイン産業に紛れ込んでいたのです。

Dâku naito raijingu (2012) (imdb.com)

感想

クリストファー・ノーラン監督の「ダークナイトトリロジー」最終章。

ラストは「いや生きてるんかい!」との感想も多いようですが、彼の死(の演出?)によりデントに代わる真の英雄としてバットマンが象徴化されていましたね。

これは市民の希望が守られたという前作『ダークナイト』のラストにも共通する良い終わり方だなと思います。

そしてブルース・ウェインも仮面を脱ぎ、一人の人間として生きていくという内に秘めた願いを実現させる事ができたのかなと思います。

あとね、本作の陰の主役はアルフレッドですよ。

長年に渡り、ウェイン家を支え続けた執事のアルフレッド。

ブルースを案じ、執事という立場にも関わらず彼を叱責する思いやり。主人を怒らせた事で自ら執事の職を辞す誇り高さ。ブルースの死でみせる涙。

名優マイケル・ケイン演じる本作のアルフレッドには正直、泣かされました。


又、ラストでジョン・ブレイクの本名が”ロビン”である事が判明し、彼はバットケープを訪れる思わせぶりな演出…

ジョゼフ・ゴードン=レヴィットがロビンとして活躍するスピンオフの実現はなさそうですね。これはノーラン監督の視聴者へのサービス的な演出なのかなと思います。

個人的にジョゼフ・ゴードンのロビンは結構しっくりきますけどね。


2022年にはロバート・パティンソンがバットマンを演じる『ザ・バットマン』が公開予定です。

3部作とも圧倒的な完成度を見せたクリストファー・ノーラン監督の「ダークナイトトリロジー」を超える事はできるのでしょうか。非常に楽しみです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました